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反社会的勢力を排除する!~そのために必要な社内体制とは?

【第66回】 金融検査事例集および金融モニタリングレポートの公表(2)

前回に引き続き、「金融検査結果事例集(以下「検査事例集」)」および、昨年から公表が始まった「金融モニタリングレポート」(以下「モニタリングレポート」)の最新版から、反社会的勢力(以下「反社」とも表記)への対応やマネー・ローンダリング(以下「マネロン」とも表記)への対応に関する指摘内容について、確認していきたいと思います。
▼ 金融庁「金融検査結果事例集

▼ 金融庁「金融モニタリングレポート(本文)

4) 委託先管理

反社会的勢力は、除染事業などに代表されるような「重層的な業務委託」を悪用したり、代理店や加盟店などを通じて間接的に関与するといった形で取引に入り込んでくるケースが多いと言えます。一方で、東京都暴力団排除条例(暴排条例)などでは「関連契約からの暴排」が規定されており、自社が関与する「商流からの暴排」との考え方に立って、委託関係であれば「委託先」「再委託先」「再々委託先」など、商流に位置する関係者を広く把握し、なおかつそれらを厳格に管理していく必要があります(厳格な取引先管理)。

なお、委託先管理の強化については、昨年の大型個人情報漏えい事案を発端として、先ごろ成立した改正不正競争防止法、今後予定されている個人情報保護法の改正やマイナンバー制度における「特定個人情報」の管理においても、主要な課題とされているところであり、それらに通底することとして、ある意味、「性善説」の限界をふまえた「性悪説」に立った管理、委託とはいえ「他人に委託する(任せる)意識」から「自らのものとして直接管理する意識」といった発想の転換が求められていると言えます。

【注】例えば、金融庁の「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン」及び「金融分野における個人情報保護に関するガイドラインの安全管理措置等についての実務指針」の改正案に関するパブコメの回答では、「(ISMSの取得など)第三者機関による認定を取得していることは、委託先選定に当たっての判断材料の一つであるとはいえ、委託先の安全管理措置が個人情報保護法上十分であるかについて、「(必要に応じて個人データを取り扱う場所に赴く又はこれに代わる)『合理的な方法による確認』を満たすとはいえません」としていますので、あくまで委託先業務を自らのものとして、自らが主体的に確認すべきことを明示しています。自らのリスクとして把握せよ、(他人の評価を盲信せず)性悪説に立って厳しく精査せよという意味にも取れると思います。

専門家ご紹介

株式会社エス・ピー・ネットワーク

総合研究室 主任研究員 芳賀  恒人 さん

警視庁・道府県警の出身者をはじめ、企業危機管理に伴う法務・労務・財務・広報等の専門家で構成されるクライシス・リスクマネジメント専門企業。

反社会的勢力の見極めから排除実務、企業不祥事等に伴う緊急対策支援に至る「直面する危機(クライシス)」対策等に数多くの実績を有し、実践から導かれた理論に基づき「潜在する危機(リスク)」の発現を未然防止するためのコンサルティングと人的支援を展開する。従来の枠に留まらない危機管理的視点からの実践的なコンプライアンス体制や内部統制システムの構築を多くの企業で手がける。会社法の改正等の経済界の流れを先取りした先駆的企業危機管理論には、上場企業や株式公開を目指す企業だけでなく、金融機関や監査法人からの支持も厚い。

筆者は、企業のリスク抽出・リスク分析ならびにビジネスコンプライアンスを中心とする内部統制システム構築を専門分野とするリスクアナリストとして、これまでに、企業の反社会的勢力排除の内部統制システム構築・運用支援コンサルティングや排除計画の策定・対応支援等の業務を多数手がけるほか、「SPNレポート~企業における反社会的勢力排除への取組み編」を取りまとめ、犯罪対策閣僚会議下の「暴力団取締り等総合対策ワーキングチーム」での報告をはじめとして、企業の反社会的勢力排除に向けた取組みに関する講演等を数多く行っている。

今回の掲載にあたって

企業が反社会的勢力を排除するために、どのような社内体制を、どのような点に注意して整備すべきか、実務に即した観点でわかりやすくお話していきます。

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